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    ヴィーガン食は子供の身長や骨に悪影響?ベジタリアンについて最新論文から解説

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    健康志向の高まりや動物愛護の観点から、菜食主義(ベジタリアン)が増えつつあります。

    一口にベジタリアンと言っても、肉や魚は食べないけれど卵や乳製品は食べるラクト・オボ・ベジタリアンや、乳製品だけは食べるラクト・ベジテリアンなど、その種類はさまざま。

    その中でも動物性食品は一切食べない「ヴィーガン」は、日本でもミールキットが発売されるなど今アツい食事の一つです。

    「親がヴィーガンだけれど、子供も同じ食事で大丈夫?」

    「ヴィーガンは、子供の身長や骨の成長に悪いって本当?」

    この答えを求め、欧米を中心に盛んに調査研究が行われています。

    子供の成長・発達を考えると、やはり気になるのは栄養面ですよね。

    そこでこの記事では、最新論文の紹介を交えながら、ヴィーガン食と子供の成長について解説します。

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    この記事を書いたのは

    いちか 2児の母。
    管理栄養士としてクリニックに勤務。その後大学院に進学して博士(医学)を取得。現在は子育ての傍ら栄養ライターとして活躍中。得意分野は悩めるママの栄養指導。科学的根拠がある栄養情報をお届けします。

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    ヴィーガン食の子供は、研究内容について

    宅食

    2021年6月、アメリカ臨床栄養学会誌にて、 University College Londonの研究グループによる「ベジタリアン、ビーガン、雑食の5-10歳の子供における、成長、体組成、心血管および栄養上のリスク(日本語訳)」というタイトルの論文が公開されました。

    Małgorzata A Desmond et al. Am J Clin Nutr. 2021 Jun; 113(6): 1565–1577. Growth, body composition, and cardiovascular and nutritional risk of 5- to 10-y-old children consuming vegetarian, vegan, or omnivore diets

    *https://academic.oup.com/ajcn/article/113/6/1565/6178918

    調査方法

    調査対象は、健康なのポーランドの子供たち(5〜10歳)でした。

    ベジタリアン(卵と乳製品は月1回以上食べる)63名、ヴィーガン食(動物性食品をほとんど食べない)52名、雑食72名で、いずれも過去1年以上その食事を続けていた子供が調査に参加しました。

    週末2日を含む4日間の食事調査は、アンケートとともに写真や電話による確認で行いました。

    子供の成長に関するアンケートや体組成の計測、活動量計による身体活動量の計測、血液検査・超音波検査による心血管疾患リスクの調査、骨密度の計測などを調べ、各グループで比較しました。

    結果

    栄養状態に関しては、次のような結果が得られました。

    • 総エネルギー摂取量は3つのグループで変わらない
    • ヴィーガン食ではたんぱく質の摂取量が低い
    • ヴィーガン食では、食物繊維、葉酸、ビタミンC、カロテノイド、マグネシウム、鉄など植物に多く含まれる栄養素の摂取が多い
    • ベジタリアンやビーガン食ではビタミンB12のサプリメントや強化食品の利用が多かった。ビタミンB12やビタミンDのサプリメントにより欠乏が防げていた

    健康状態に関しては、次のような結果が得られました。

    • ビタミンB12欠乏症の有病率は、雑食3%、ベジタリアン4%なのに対しヴィーガンでは13%だった
    • 貧血の有病率は、雑食0%、ベジタリアン7%、ヴィーガン6%だった
    • 心血管疾患リスクを高めるLDLコレステロールが高かったのは、雑食30%、ベジタリアン16%、ヴィーガンでは0%だった
    • ベジタリアン・ヴィーガンともに雑食の子供よりも身長やBMIが低く、特にヴィーガンでは有意に小さかった
    • 骨密度も、ベジタリアン・ヴィーガンの子供は雑食の子供よりも有意に低い

    つまり、ヴィーガン食は、心血管疾患のリスクの低さと関連してました。

    その反面、体格や骨密度の低さ、栄養素の欠乏などとの関連も認められたということです。

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    ヴィーガン食の子供が不足しがちな栄養素は?

    子供の栄養

    ヴィーガン食は植物性のものだけで作られるため、かなり気を配らないと栄養は不足すると言われています。

    なぜなら、心身が発達している最中である子供は、私たち大人よりも体重あたりに必要とするエネルギーや栄養素が多いためです。

    総エネルギー

    まず、植物性食品だけで1日に必要なエネルギー(カロリー)を満たすのはなかなか難しいです。

    肉や魚は大豆よりも水分量が少ないので、同じ重量なら効率的にカロリーを摂取できます。

    たとえばスライスした牛肉は、たった1枚(約20g)で約50kcalあります。

    子供でも2枚食べて100kcalとるのは、そんなに難しくないですよね。

    しかし、ヴィーガン食でメインのおかずとして重宝される豆腐は、1/3丁で約60kcalです。

    1回の食事で、これ以上は食べられないでしょう。

    つまり、メインのおかずを植物性食品にするなら、炒める・揚げるなど油を使ったものにして、カロリーを足す必要があります。

    たんぱく質

    豆腐100gでは、5.3gのたんぱく質をとれます。

    しかしこれは、肉類と比べるとわずか3〜4分の1の量です。

    さらにヴィーガン食は乳製品もとれないので、子供にとって手軽なたんぱく質補給源である牛乳を飲めません。

    1日2回、合計200mlの牛乳を飲むだけで、たんぱく質は6.6gも摂取できるのです。

    しかも、牛乳はカロリーもジュースと同じくらい。

    食事のたびにジュースは抵抗がありますが、牛乳だったら安心して飲ませられますよね。

    幼児(3~5歳)が1日にとりたいたんぱく質量は25gです。

    さらに、たんぱく質を作る材料となるアミノ酸も、豆腐以外の植物性食品は足りないものが出てきます。

    たんぱく質は、材料が1つでも足りないと作られません。

    ヴィーガン食の場合は栄養補助食品などを活用しないと満たすのは厳しそうです。

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    脂質

    魚に多く含まれるDHAやEPAなどのn-3系脂肪酸は、私たちの体の中では作れず食事からとらなければならない必須脂肪酸です。

    植物性食品では、えごま油やアマニ油に含まれています。

    ビタミン類

    ベジタリアンやヴィーガンで特に気をつけたいのは、ビタミンB12とビタミンDの不足です。

    ご紹介した研究でも、ヴィーガン食の子供は雑食の子供より4倍以上ビタミンB12欠乏症の有病率が高くなりましたね。

    ビタミンB12は血液を作るのに、ビタミンDは骨を強くするのにとても大切な栄養素なので、子供で不足してしまったら大変です。

    研究では、ビーガン食の子供の6割以上はサプリメントを摂取していました。

    日本ではまだ子供のサプリメントはあまり普及していませんが、ヴィーガン食にするならば、必須と言って良いでしょう。

    ミネラル類

    鉄や亜鉛、カルシウムなど、動物性食品に多く含まれるさまざまなミネラルも、ヴィーガン食では不足しがちです。

    ほうれん草など、葉物野菜には鉄分が多いイメージがありますよね。

    しかし、野菜に含まれる鉄分は「非ヘム鉄」と言って、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」よりもずっと体内での吸収率が悪いのです。

    カルシウムも、乳製品がとれないと必要量を満たすのはなかなか難しいところ。

    こちらも、サプリメントや栄養補助食品を取り入れる必要がありそうですね。

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    ヴィーガン食は子供の身長や骨に悪影響?まとめ

    ヴィーガン食を子供に与える影響について、ご紹介しました。

    もう一度おさらいしましょう。

    まとめ
    • 2021年にアメリカ臨床栄養学会誌で公開された論文では、ヴィーガン食の子供は、雑食の子供よりも体格が小さく骨量が少ない。心血管疾患リスクの低さと関連が見られた。また、ビタミンやミネラルの欠乏症が多い。
    • ヴィーガン食だけでは、子供の成長・発達に必要な多くの栄養素で欠乏が起こりやすいので、サプリメントや栄養補助食品の積極的な利用が必要

    ヴィーガン食だけでは、相当気をつけないと子供に必要な栄養素は取り切れない可能性が高いです。

    こまめな体重測定と、貧血など、欠乏症が起きていないかを定期的に小児科で相談しましょう。

    子供本人の意向も汲みながら、時々は動物性食品を食べるなど臨機応変な対応ができるといいですね。

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