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    子供への糖質制限は危険?元気な体を作る糖質摂取のコツを伝授!

    「糖質制限は子供の学力を向上させるって本当?」

    「成長期の子供には危険じゃないの?」

    大人のダイエットとして、糖質制限はすっかりメジャーになりました。

    最近では子供にも「頭が良くなる」として糖質制限をすすめる本が出るように。

    しかし糖質は、たんぱく質・脂質と並ぶ三大栄養素のひとつ。

    体を動かすための重要なエネルギー源です。

    これを制限するわけですから、危険じゃないの?と心配になりますよね。

    そこでこの記事では、次のことを解説します。

    • 子供への糖質制限は危険か
    • 子供への糖質制限のポイント

    管理栄養士としての視点から、親子ともにハッピーになれる食生活をお伝えします。

    この記事を書いたのは

    いちか 女の子ママ。
    管理栄養士としてクリニック勤務。現在は子育ての傍ら栄養ライターとして活躍中。
    得意分野は悩めるママへの栄養指導。エビデンスがある情報をお届けします。

    ⇒白砂糖・白米・小麦粉は体に良くないはウソ!子供も大人も悪影響なし。

    子供への糖質制限は危険?

    まずは、子供へ糖質制限をおこなうことは危険なのかについて、みていきましょう。

    糖質制限はてんかんの治療に使われている

    結論から言うと、子供への糖質制限が危険だという科学的根拠は現時点ではありません。

    逆に、糖質を制限し脂質をエネルギー源として利用する「ケトン食」は、てんかんの食事療法として保険適用されています。

    *公益社団法人 日本てんかん協会 公式サイト https://www.jea-net.jp/jea/history

    ケトン食によるてんかんの食事療法は、子供でも行われていることから、「糖質制限は危険ではない」と言えるでしょう。

    国はバランスの良い食事を推奨している

    ただし、それは「だから子供には糖質制限がおすすめ」ではありません。

    私たちの食卓には、「ごはん(主食)」「肉や魚のおかず(主菜)」「野菜のおかず(副菜)」が並ぶのが一般的です。

    そのことは2000年に文部省(当時)、厚生省(当時)、農林水産省が共同で策定した「食生活指針」でも推奨されており、2016年に改正された今も変わっていません。

    *厚生労働省 食生活指針 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000129379.pdf

    実際に、保育園や学校の給食で、主食となるごはんやパンがないことはありえませんよね。

    それを制限をするメリットに関する科学的根拠はありません。

    しかし、菓子やジュースをとりすぎることで肥満につながっているのなら、その食習慣は改める必要があります。

    糖質制限はダイエットにいい?

    「糖質制限はダイエットや糖尿病治療にも良い」というイメージがありますよね。

    しかし、最新(2019年)の『糖尿病診療ガイドライン』では、食事療法について次のように述べています。

    • 治療開始時に総エネルギー摂取量の目安を定め、病態、年齢や体組成、患者のアドヒアランスや代謝状態の変化を踏まえ、適宜変更する。
    • 糖尿病予防・管理のための望ましいエネルギー産生栄養素比率について、これを設定する明確なエビデンスはない

    *いずれも糖尿病診療ガイドラインからの引用
    http://www.fa.kyorin.co.jp/jds/uploads/gl/GL2019-03.pdf 

    少し言葉が難しいので簡単にポイントを言うと、

    • 食事療法は続けられないと意味がないから、その人に合わせよう
    • 糖尿病の予防、管理において、糖質・タンパク質・脂質のバランスに関するエビデンスは、今のところない

    ということです。

    大人のデータですが、減量と食事療法(エネルギー制限、糖質制限)を比較した研究がいくつかあり、糖質制限食でももちろん体重が減りました。

    しかし、糖質だけでなく全体のエネルギー摂取量も減っているので、糖質制限による効果なのかは判断しきれないそう。

    私も糖尿病患者さんには、「ご飯の大盛りをやめましょう」「お菓子の食べ過ぎには気をつけて」と言います。

    これは全体のエネルギー摂取量を減らす目的がありますが、糖質制限とも言えますね。

    子供への糖質制限【危険でないおすすめ方法】は?

    とはいえ、「子供に糖質制限をすることで情緒も安定し、成績がアップした」という話を聞けば、つい気になるのが親心ですよね。

    そこで、危険ではない子供への糖質制限について解説します。

    ポイントは次の2つです。

    • 砂糖(お菓子、ジュース)を控える
    • 食事での炭水化物の精製度を下げる

    ひとつずつみていきましょう。

    砂糖(お菓子、ジュース)を控える

    子供への糖質制限を掲げている某塾では、休み時間に焼肉などのたんぱく質を多く含む間食をふるまうそうです。

    私はこれは、素晴らしい取り組みだと思います。

    ただし、「糖質を制限している」からではなく、「たんぱく質、ビタミン、ミネラルなど栄養素をしっかりと補う間食をとっている」ことが好ましいのです。

    例として、子供の間食によく食べる菓子パン(ジャムパン1個・こしあん80g)と、焼肉(豚もも肉・焼き100g)の栄養価を比較してみましょう。

    ジャムパン1個80g豚もも肉100g
    エネルギー(kcal)228171
    たんぱく質(g)4.220.5
    脂質(g)3.110.2
    炭水化物(g)46.50.2
    カリウム(mg)67350
    カルシウム(mg)164
    鉄(mg)0.40.7
    レチノール活性当量(μg)04
    ビタミンB1(mg)0.050.90
    ビタミンC(mg)2.41
    食物繊維(g)1.30

    *引用:文部科学省 食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/index.pl

    豚もも肉の方がエネルギーが低いけれど、5倍近く多くのたんぱく質を摂取できます。

    たとえば12歳から14歳の子供の場合、1日に摂取が推奨されるたんぱく質量は、男子60g女子55gなので、約1/3を満たせるんですね。

    さらに、たんぱく質は体を作る栄養素ですが、その材料となるアミノ酸は体内にとどめておくことはできません。

    毎朝、子供に卵や納豆などたんぱく質を多く含む食品を提供するのが難しいお宅も多いでしょう。

    そんな時に、午前中の間食としてお肉を食べることができれば、朝食時にとれなかったたんぱく質を補うことができるのです。

    逆に、ジャムパンの炭水化物は豚もも肉の約230倍!

    WHOは2015年に砂糖のとりすぎについての警告を発表しています。

    ジュースやお菓子など急激に血糖値が上がりやすい砂糖を控え、たんぱく質を多く含む食品を間食にあてることは、子供の心身の健康にとって望ましいと言えるでしょう。

    だからと言って、ジュースやお菓子を一律禁止にする必要もありません。

    本人の好みや希望を尊重しつつ、ほどほどに取り組むことが大切です。

    食事での炭水化物の精製度を下げる

    小中学校では、給食にむぎご飯がでます。

    自宅でも、このような雑穀を入れてみることで糖質を減らしてミネラルを増やせます。

    精白米よりも精製度を下げた分付き米や、胚芽米にしてみるのもいいですね。

    パンも、もしいつも食べるならば、全粒粉などを使用した糖質オフパンも利用してみてはいかがでしょうか。

    ⇒白砂糖・白米・小麦粉は体に良くないはウソ!子供も大人も悪影響なし。

    子供への糖質制限は危険? まとめ

    子供への糖質制限の危険性と糖質摂取のコツについてお伝えしました。

    もう一度おさらいしましょう。

    まとめ
    • 子供への糖質制限の危険性に関するエビデンスはない
    • 子供の糖質制限が好ましいというエビデンスもない
    • お菓子やジュースを控える糖質制限はおすすめ
    • 食事での炭水化物の精製度を下げるのもおすすめ

    食事は一生のことなので、子供が楽しい!と思えることが一番大切です。

    その中で、糖質のとりすぎにならない工夫をしてみてはいかがでしょうか。